月経カップとは/歴史と可能性

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「月経カップ」はナプキン、タンポンに続く第3の生理用品で
「経血カップ」とも呼ばれる、生理中の経血を体内で受け止め&集めるタイプのアイテムです。

世界で50年超の歴史がある生理用品

英語では「Menstrual cup(メンストラルカップ)」と言います。
主にヨーロッパやアメリカで製造・販売されています。

海外では約50年の歴史がある、一般的な生理用アイテムなのですが

残念ながら日本では、未だ生理用品としての許可が無く
コンビニやスーパーなどのお店で簡単に買うことができません。

ナプキンやタンポンと比べて、入手が難しいこともあり
まだまだ認知度も低いのですが、非常に便利であるため
近年は日本でもユーザーが増えています。

なぜ月経カップは日本で
生理用品として認められないのか?

現在、日本における生理用品の定義は

生理処理用品製造販売承認基準について

”医薬部外品であって、経血を吸収処理することを目的とするもの”

”長さ140mm以上、幅45mm以上、厚さ1mm以上の大きさで、質量は2g以上とする”

等となっています。

これら厳密な基準に合わない商品は
生理用品=医薬部外品としては認められず

結果、「経血を吸収」するタイプではない月経カップは
生理用品として未だ認可されていないのです。

月経カップの歴史と普及率

アメリカで1930年台には既に存在していたものの
しかし当時は素材が固く、幅広い普及にはいたらなかった模様

ゴムなどの柔らかい素材が使われるようになった
1950年台より普及し始め、主にアメリカやイギリスなど
英語圏で製造販売されています。

ドイツなどのヨーロッパ諸国でも使用されていますが
アメリカ程の普及率では無いようです。

現在日本で買える主な月経カップには、

Sckoon Cup(スクーンカップ)
Moon Cup(ムーンカップ)
Diva Cup(ディーバカップ)

などがあります(詳しくは「月経カップの種類」参照)

月経カップが東アフリカで生きる
女性たちの人生を変える?

「月経カップ」が東アフリカで生きる女性たちの人生を変える

これは、月経カップを寄付するNPO団体の紹介記事です。

ケニアなどの発展途上国では
経済的理由で生理用ナプキンを買えずに
なんと「生理中は学校を休む」女学生が多いとのこと。

ケニアの生理用ナプキン1パックの平均価格は、75シリング、約100円だ。安いと思うかもしれないが、ケニアの未熟練労働者の平均日当が約150円であることを考えると、毎月、生理用ナプキンをコンスタントに購入できない女性が何千人もいるということになる。

適した生理用品が手に入らないとなると、生理の際に別の方法に頼らざるを得ない。たとえば、葉っぱ、新聞、布きれ、コットン、マットレス材、ひどい場合には、泥を使うケースもある。こうしたものは意味がないだけでなく、女性の体に深刻な感染症を招く恐れがある

ケニアの女子学生は、毎月平均4.9日間、総合すると全学生生活の20%を生理で休んでいる。月経カップがあれば、女生徒は日中、トイレのために学校を抜け出す必要がなくなる。漏れてしまうことや、クラスメートに笑われる心配はもうない。教室で快適に学校活動に参加できるのだ。朝食を抜いてナプキンを買いに行く必要だってなくなる。

月経カップを1つ持つことで

・経済的な負担が減る
・感染症のリスクが減る
・学習の機会を失わずに済む

という大きなメリットがあるわけです。

「月経カップ普及委員会」は
こういった寄付活動への支援も行って参ります。

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